県議会議員の方(一戸さん)に「これから変わった農業をしていきたい」と話をすると、一度、会ってみると“人生観”や“農に対する考え方”の共通点がたくさんあり、翌年2010年より、木村秋則さんと青森県深浦の新岡重光さんが過疎化対策・町おこしの一貫で長年休耕地として使われていなかった圃場で自然栽培のお米作りをスタートしました。世界で初めて無農薬・無肥料でりんごを栽培した“木村秋則さん”を紹介して頂きました。
1986年から作付されている「むつほまれ」は多収で栽培特性も安定しているが食味と耐冷性が不十分であり、良食味で耐冷性が強く安定して栽培できるよう、その要望に応える品種として「駒の舞」が1992年から育成されてきました。2003年に青森県の固定種として認定されたが、青森県の奨励品種とならず、すぐに姿を消してしまい今では種も出回っていない幻の品種となっております。駒の舞は、木村秋則さんも推奨している自然栽培に適したお米の品種です。東京大学の教授と知り合い、学生13名と共に、「厳選した魚沼産のコシヒカリ」と「自然栽培の駒の舞」を同じ炊飯方法で試食会を行ったところ、10名の学生が「駒の舞」がおいしい!残り3名は駒の舞と大差なく、どちらかというとコシヒカリという意見であり、コシヒカリに負けずと劣らずのほどよい粘りと甘みが特徴的なお米です。
お父さんの良雄さんは、90年代前半、共同生協の交流会で農家さんが集まり「みんなで無農薬で米作りしないか?」という話しがあがり、地域の農家さんが協力し合いながらお米の無農薬栽培が始まりました。北竜町に視察に行き、「ゆきひかりをまず試してみると良いよ」とアドバイスをもらい、ゆきひかりの栽培がスタート。
慣行栽培の稲とは成長が異なり、成長が遅く、草が生えてきて不安だった。しかし不安とは裏腹に無事収穫もでき、嬉しい声がたくさん届きました。
お米アレルギーで医者からお米を止められ、体力が衰え、弱っていた方が、「ゆきひかり」と出会い、お米を3粒から食べ始め、1週間後からはその方は体力が回復し始め、お米のチカラに驚いていました。こうして仲間と協力し合いながら「無農薬栽培」は定着していきました。
ある日、良雄さんの息子である拓寿さんが「無農薬」について調べているき、木村秋則さんの「奇跡のリンゴ」に出会い、「自然栽培」と出会った。足寄で木村さんの講演会があると知り、自然栽培の話を聞いてヒントになれば...と参加すると、田んぼ1枚だけでも取り敢えずやってみようと決心!
自然栽培に挑戦すると周りの仲間が「自然栽培のお米を増やしてほしい」と後押ししてくれ年々、自然栽培の圃場を増やすことができています。
地力を高めるために自然栽培の圃場を輪作のように休ませ、ローテーションを組み、自然を循環させ継続していくこと。
また、「やろうと思わなければ実現しない!個の力ではなく、仲間でやることで力が何倍にもなる」、皆さんと協力して自然栽培を広めていきたい。
2009年、仙台で営業の仕事をしていた菅村さんでしたが、父の病気を知り、農業を継ぐか否か考えている時、同年12月に書店で木村秋則さんの『奇跡のリンゴ』がベストセラーで「どんな人なんだろう?」と惹かれ、無農薬・無肥料で農業が出来ることを知った。
農業のことは全く知識がなかったがやるなら「みんなと同じ事はしたくない!」、そんな天邪鬼の性格から菅村さんの自然栽培がスタートしました。
「継ぐ」と決断した時からたくさんの農業の本を読み独学し、2010年3月に営業の仕事を退職し、4月より本格的な実践が始まり、周りの方から機械の乗り方などについて教えてもらいながら手探りで作業をしていました。
2011年より自然栽培のお米づくりが始まりました。
自然栽培を知れば知るほど身体のことまで考え始め、「健康になってもらいたい」「“食”の変わるきっかけとなりたい」と想い、「誰かのために」「健康のために」、人に喜んで元気になってもらえることをイメージし、日々、農と自然と向き合いながら作業をしています。
健康な身体をつくるためには、まず環境を健康に整えること。自身が健康で魅力ある人を目指すことが“お米”のおいしさに繋がっていくと信じること、これがこだわりです。
高山さんは小さいころから親の農作業をする姿を見ていて、農作業を手伝い、生き物や植物が好きな少年時代でした。
前職では、建設コンサルトで設計する前の土地の環境調査をする仕事を北海道内各地を飛び回っていました。「北海道内でもその地域によって育つ植物や生き物が違っておもしろい」と小さいころから好きだったことを活かしていました。親の病気を知った高山さんは、札幌から新十津川に戻り、農業を継承することを決めました。しかし農業については何も知らなかった高山さんは、本屋で農業の本を探していると「奇跡のリンゴ」と出会いました。この時に初めて木村秋則さんの自然栽培を知りました。無農薬・無肥料で作物も元気に、生き物も元気に循環できる環境を作っていきたいと考えています。
“自然栽培”、どこまで無農薬で拡大していくことが出来るか!初めての自然栽培への挑戦なので、今は出来ない事や難しいことを発見できている段階です。上手くいったこと、そうではなかったことの理由を考えて次回に繋げていき、何よりお米が好きなので、皆さんに美味しいお米を届けていきたいです。